放置せずにまずは診察してもらう

顎関節症といえば、顎の付近から音がする、口を大きく開けることができない、あごが痛いというのが3大症状です。

その症状のひとつである、口が開かなくなるのは、顎間接の中にクッションの役割をしている関節円板がすれてしまって、スムーズにアゴの関節が動かなくなって引き起こるケースです。

自然に治るような軽症の状態ならいいのですが、口が開かない状態のまま放置しておくと、筋肉のコリや炎症などによって痛みが出てきて、仕事や日常生活さえ送るのがままならないような重症の場合もありますので注意が必要です。

そういったことから、口が開かなくてもしかすると顎関節症かもしれないと思ったら、まずはお医者さんに診察してもらうことが改善への一番の近道となります。

どういった治療方法があるの?

まず外来等にかかった場合は、お医者さんでは顎の痛みに対して、非ステロイド系抗炎症薬(鎮痛剤)の薬を処方されるケースが多く見受けられます。
鎮痛剤で痛みや多少和らぎますが、反面薬はあくまでも軽減策となる為、薬をうまく活用しつつ根本的な原因を掴み、治療する事が求められます。

スプリント療法

治療法として一番よく目にするのは、スプリント療法と呼ばれるものです。
これはマウスピースのような器具(スプリント)を口に入れ、原因と思われる歯の並び、噛み合わせ、そしてそこから生じた顎の形の歪みを、器具を用いてまずは正常な形に戻そうという治療法です。
スプリントを入れる事により、顎の筋肉緊張も軽減され、顎関節症にも回復が見られます。
スプリントは夜着用をするものが主ですが、ロック症状が出ている人には日中装着するものまで存在します。

バイオプレート療法

スプリント療法が顎関節症の中でも有効的に取り上げられる治療法ですが、似たような内容でバイオプレート療法というものがあります。

その違いは、治療目的への着眼点です。
スプリント療法の目的は、スプリント(マウスピース)を着用する事によって、歯の高さと位置を調整し、最終的に顎の筋肉への負担を左右対称にする事にあります。
顎の構造から捉えると、下顎自体が顎関節に基点を持っていて、顎全体の動きの主軸を握っているという考え方を以って治療にあたる試みです。

一方バイオプレート療法は着眼点が異なり、下あごも上あごと同じく頚椎がその活動自体の軸を担っているという考え方です。
したがって、バイオプレート自体は、頚椎に注目した構造を持ち、スプリントと異なり下顎、上顎、頚椎の3点を着眼して、その回復を目指します。
スプリントが歯型を取って歯を固定するのに対して、バイオプレートは自分でプレートの高さを変えられるもの特徴です。
昼用、夜用と二つ必要で、常に着用をしていたほうがいいと言われています。

スプリント療法は主だったものは保険の対象内となる一方、バイオプレートは保険がきくケースはまれです。
バイオプレートを作る費用自体も高額ですが、昼夜用と2つ揃える必要もあるため、通常のスプリント治療の数倍の金額が必要になります。
そのため、高額な治療費目当てでの詐欺事件等も発生しているとの報告もあります。

効果の有無は実際の使用者からの口コミを見てみるのが一番かもしれません。
過剰に完治を呼び込む広告に惑わされず、周囲の意見や費用も考え、自分にあった治療を探していくのが必要といえます。

マニピュレーション法

顎の関節を直接動かし、関節円盤を正しい位置に戻す目的のマニピュレーション法も治療法の一つです。
直接口腔に手を入れ、顎の関節を正しい位置に戻す治療法です。

これら治療をする以前に症状が悪化している人、また生まれつき顎関節、骨に異常が見受けられる場合には、外科的手術を用いて治療を行います。

以上は口腔外科などで行われる処方ですが、顎関節症への治療法は、顎付近の筋肉のマッサージや、日常生活内で意識的に行える内容も多いのが事実です。
例を挙げると、片方だけの顎で食べ物をかまないように咀嚼癖の改善、横向きやうつ伏せなどで寝ないように気をつける寝方の改善などです。
また、なかなか難しいですが、メンタル面で歯を食いしばる機会が減らせる様、日々ストレスを溜めない生活を心がける事も大事です。
自分で動かす顎だけに、自己意識で多少なりとも改善出来るので、ちょっとした所から試してみるといいでしょう。

実際おいくら?気になる顎関節症の治療費

一度違和感を覚えたら、その後回復経過によっては長く付き合っていかなければならない顎関節症。
かかる治療費用もかなり個人差があるのが実態の様です。
顎関節症の緩和をしながら上手く付き合う人もいれば、完治を目指しあらゆる治療を試す人もいます。
どんな治療にせよ、医師にかかる場合は、自分の治療内容が保険の範囲内なのか、範囲外なのかというところは誰しも事前に気になる部分でしょう。
顎関節症での治療は、保険範囲内のものと、範囲外のもの双方があるので特に注意が必要です。

保険の範囲内と言われる治療内容の主な金額は、あくまでも目安としてですが、検査費用で約2、000円~3、000円、スプリント療法で約4、000円~5、000円、鎮痛剤などの薬剤処方で数百円~1,000円前後が相場の様です。
進行状況によっては、外科的手術も必要とされますが、顎関節形成術や開放開盤正位術で約60,000円~70,000円となります。
治療が全て保険の範囲内だった場合、大体十数万をみておくのが理想です。
※治療期間にも左右されるので、参考程度にして下さい。

一方、保険外の治療費はかかる医師によって多種多様です。
代表的な保険外の治療費は外科的手術を行った際の入院費(1週間程度)を筆頭に挙げられますが、医師によっては、噛み合わせを改良する為にインプラント治療をお勧めしたり、保険外のスプリントをお勧めする場合もある様です。
また、一般的に保険外となる歯科矯正を提案された場合は、特に金額面での注意が必要です。
歯科矯正が保険適用となるのは、顎変形症や唇顎口蓋裂を患っている方などが対象です。
歯科矯正は数百万に及ぶケースもあるので、顎関節症との症状の比較、自己症状の把握が大事です。

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